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第5回 日本ベンチャー大賞 内閣総理大臣賞 を受賞

株式会社 Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:西川徹、プリファードネットワークス、以下、PFN)は、経済産業省などが主催する第5回 日本ベンチャー大賞において「日本ベンチャー大賞(内閣総理大臣賞)」を受賞し、安倍晋三内閣総理大臣より表彰状を授与されました。

PFNの受賞は、2017年の第3回日本ベンチャー大賞において「経済産業大臣賞(ベンチャー企業・大企業等連携賞)」をファナック株式会社と共同受賞した時に続くものです。

 

  • 日本ベンチャー大賞について

日本ベンチャー大賞は、次世代のロールモデルとなるような、社会的インパクトのある事業を創出した起業家やベンチャー企業等を表彰する制度で、積極的に挑戦することの重要性や起業家の社会的な評価を向上させ、社会全体の起業に対する意識の高揚を図ることを目的に、2014年に始まりました。経済産業省、農林水産省、オープンイノベーション・ベンチャー創造協議会が広く募集をかけて、経済団体、有識者等で構成される審査委員会において受賞者が決定されます。

今回PFNが受賞した内閣総理大臣賞は、事業の新規性や革新性、グローバル市場への進出や社会課題の解決といった事業のビジョンなどに関し、最も評価の高いベンチャー企業に対して付与されるものです。

 

(経済産業省のニュースリリース)
https://www.meti.go.jp/press/2019/05/20190523003/20190523003.html

(第5回 日本ベンチャー大賞パンフレット)
https://www.meti.go.jp/press/2019/05/20190523003/20190523003-1.pdf

 

株式会社Preferred Networks 代表取締役社長 最高経営責任者 西川 徹 のコメント

このたび、第5回「日本ベンチャー大賞 内閣総理大臣賞」の受賞という栄誉にあずかり、改めて身の引き締まる思いです。2014年にPFNを創業して以来、深層学習などの最先端技術を最短路で実用化することを目指し、自動運転、産業用ロボットや工作機械の高度化、がんの早期診断など、現実世界の様々な課題に取り組んでまいりました。今後は、家事などを代替するパーソナルロボットの実現や、スポーツ解析、クリエイティブなどの新しい分野にも深層学習の応用領域を拡大し、社会の役に立つ新しい技術の開発に、より一層邁進してまいります。

 

2019年5月23日(木)に総理官邸にて開催された表彰式の様子

首相官邸で安倍内閣総理大臣から表彰状を授与されました

全自動お片付けロボットシステムのデモンストレーションで安倍内閣総理大臣にトマトのおもちゃを手渡しました

左から、西川、岡野原、五十嵐、海野、羽鳥

左から、五十嵐、羽鳥、長谷川、西川、海野、岡野原

オープンソースの深層学習フレームワークChainerおよび 汎用配列計算ライブラリCuPyの最新版v6をリリース

株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:西川徹、プリファードネットワークス、以下、PFN)は、オープンソースの深層学習フレームワークChainer™(チェイナー)および汎用配列計算ライブラリ CuPy™(クーパイ) のメジャーアップデート版となるv6をリリースしました。Chainer v6では、v5までのコードをほとんど変更することなくそのまま動作させることが可能です。

2015年にオープンソースとして公開されたChainerは、Define-by-Run方式によるフレキシブルで直感的な深層学習フレームワークのパイオニアとして、現在も活発に開発がすすめられ、多くのユーザーに利用されています。

今回、Chainer v6(β版)で試験的に統合されたC++製のChainerXが、より多くのexampleに対応しました。ChainerXを使用することで、Chainerのフレキシブルさや後方互換性をほとんど失うことなく、順伝播・逆伝播ともにフレームワーク側のオーバーヘッドを大幅に低減し、より高いパフォーマンスを実現しています。また、新たなハードウェアへの対応をサードパーティの開発者がプラグインとして実装することで、ChainerおよびChainerX本体のソースコードを変更することなくChainerX上で利用できます。

 

Chainer v6およびCuPy v6の主な特長は次の通りです。

  • ChainerXの統合
    • 高速でよりポータブルな多次元配列と自動微分のバックエンドを追加
    • ChainerXの配列をNumPyやCuPyの配列と同じように使える互換レイヤーを実装し、C++による低オーバーヘッドな自動微分を実現
    • 統合デバイスAPIを導入し、NumPy、CuPy、iDeep、ChainerX など多様なバックエンドに対し、デバイス指定やデバイス間転送を統一のインターフェイスで実現

 

  • 混合精度学習のサポート強化
    • デフォルトデータ型として新たにmixed16を追加し、単精度と半精度の演算を組み合わせた訓練を透過的に実現する混合精度モードを導入
    • 混合精度学習におけるアンダーフロー回避のため、オーバーフローを検出して自動調整する動的スケーリングを実装

 

  • FunctionやLinkのテストツール追加
    • 最小限のコードから順伝播、逆伝播、2回微分のユニットテストを生成するテストツールを追加

 

  • NumPy関数へのCuPy配列対応
    • NumPyの試験的な機能である__array_function__に対応し、この機能を有効にした NumPyの多くの関数に直接CuPy配列を適用

 

 

Chainerは今後も性能向上やバックエンドの拡充を進める予定です。ChainerXの使い勝手を向上し、対応する演算も拡充していくことで、より広い範囲のユースケースでの性能向上に貢献していきます。

Chainerの開発は、外部コントリビュータの開発成果を数多く取り入れています。PFNは今後も、最新の深層学習研究の成果を迅速に取り入れ、サポート企業やOSSコミュニティと連携しながらChainerの開発・普及を推進してまいります。

 

  • オープンソースの深層学習フレームワークChainer™について

PFNが開発・提供するChainerは、Pythonベースのディープラーニング向けフレームワークとして、“Define-by-Run”の手法を通じてユーザーが簡単かつ直感的に複雑なニューラルネットワークを設計するための高い柔軟性とパフォーマンスを兼ね備えています。2015年6月にオープンソース化されたChainerは、最も普及しているディープラーニング向けフレームワークの1つとして、学術機関だけでなく、ディープラーニングがもたらすメリットを現実世界のアプリケーションや研究に活用するための柔軟なフレームワークを求める産業界の多くのユーザーに支持されています。

Chainerは、最新の深層学習研究の成果を迅速に取り入れ、ChainerRL(強化学習)/ChainerCV(コンピュータ・ビジョン)/ChainerUI(学習ログの可視化)/Chainer Chemistry(化学、生物学分野のための深層学習ライブラリ)などの追加パッケージ開発、Chainer開発パートナー企業のサポートなどを通して、各分野の研究者や実務者の最先端の研究・開発活動を支援していくことを目指しています。
http://chainer.org/

Preferred Networksのテクニカルアドバイザーに英オックスフォード大学のYarin Gal准教授が就任

株式会社Preferred Networks(本社東京都千代田区、代表取締役社長 最高経営責任者 西川徹、以下、PFN)において、英オックスフォード大学准教授であるYarin Gal氏が、本年3月1日付けでテクニカルアドバイザーに就任しました。

Gal准教授はベイズ深層学習とその実社会応用の第一人者であり、ベイズ統計、近似ベイズ推定等の分野でも顕著な研究業績を収める傍ら、コンピュータビジョンや機械学習の安全性、機械学習モデルの解釈性などの応用にも取り組んでいます。

今回のテクニカルアドバイザー就任では、画像認識向けの生成モデルや、実世界モデリングにおける不確実性の研究において、技術的なアドバイスや指導をいただくことで、PFNの研究開発および実用化を加速することを目的としています。

Yarin Gal 准教授

 

  • 略歴

2016年、ケンブリッジ大学機械学習グループで博士号を取得(指導教員:Zoubin Ghahramani)。2018年、オックスフォード大学コンピュータサイエンス学部で准教授に就任。クライスト・チャーチ(オックスフォード)大学チュートリアル・フェロー、アラン・チューリング研究所チューリング・フェローを兼任。元セント・キャサリン大学リサーチ・フェロー。Google Europe Doctoral Fellowshipなど受賞多数。